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【新聞】華為技術(ファーウェイ)が日経新聞に怒りの意見広告

日本経済新聞に華為技術(ファーウェイ)の日本法人が一面意見広告を出稿していた。静かな憤りを感じる。

2018年12月27日・日本経済新聞朝刊28面より

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華為技術日本株式会社(ファーウェイ・ジャパン)より

日本の皆様へ


華為技術(ファーウェイ)は世界市場をリードするICTソリューションプロバイダーとして、サイバーセキュリティの重要性を十分に認識し、各国政府やお客様のセキュリティに関する懸念を理解しております。

ファーウェイは事業を展開するすべての国や地域の法規制や国際電気通信規格を遵守しています。そして、技術開発から事業運営まですべての領域においてセキュリテイとプライバシー保護を万全にするための取り組みに、会社の重要方針として注力してきました。

ファーウェイにとってサイバーセキュリティとプライバシー保護への取り組みは最重要事項であり、自社の商業的利益をこれに優先させることは決してありません。私たちは純粋な民間企業であり、これまでにいかなり政府や機関からも当社の技術へのアクセスを要求されたことはありません。

一部の報道において、「製品を分解したところ、ハードウェアに余計なものが見つかった」「マルウェアが見つかった」「仕様書にないポートが見つかった」といった記述や、それらがバックドアに利用される可能性についての言及がありましたが、これはまったくの事実無根です。日本に導入されているファーウェイの製品はファーウェイならびに日本のお客様の厳格な導入試験に合格しております。

ファーウェイ・ジャパンは2005年に設立して以来、日本のオープンかつ公平な投資環境を背景に、日本のお客様、パートナーの皆様とともに日本経済ならびにデジタル分野における発展に貢献してまいりました。日本法人では約1,000名の従業員を雇用しており、そのうちの75%が現地採用となっているほか、2011年には日本経済団体連合会(経団連)にも加盟するなど、この地に深く根ざした事業運営を行っています。

東日本大震災の際には、母国で一度も地震を経験したことのない中国人社員も多くいました。未曾有の災害に慄きながらも、大切な人の無事を確かめたいと願い方たちのために、私たちはいち早く被災地にへ駆けつけ、通信ネットワークの復旧に尽力しました。

ファーウェイはまた、数多くの日本企業の皆様と協業してきました。私たちにとって、こうした協業はイノベーションの源泉です。志をともにする仲間たちがいてこそ、より早く、より多くのイノベーションを生み出すことができるからです。私たちは日本のパートナー企業の皆様のものづくりへの誇り、品質に妥協しない匠の精神に共感し、未来の情報通信技術の発展のためにともに切磋琢磨しています。その結果、2017年には日本企業から約4,900億円相当の部品を調達しました。2018年にはその額は6,700億円と、日本の対中輸出額の4%に相当する金額となる見込みです。

日本政府はモバイルサービスの料金を消費者にとって利用しやすい適正なものとすることを求めています。そうした目標を達成するためには、公正な競争環境のもと、多くのベンダーや通信事業者が優れた技術の活用を推進していくことが必要です。

私たちは今後も安全性・安定性の高いネットワークの実現を企業使命とし、日本の通信事業者やパートナーの皆様とともに情報通信技術について研鑽を重ね、日本社会に貢献できるよう努めてまいります。

華為技術日本株式会社
代表取締役社長
王剣峰(ジェフ・ワン)


ファーウェイの言葉に嘘はないかもしれないが……

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数年前に、ファーウェイの創業者である任正非を描いた書籍『最強の未公開企業 ファーウェイ: 冬は必ずやってくる』を読んだ。確かに、中国共産党と付かず離れずの絶妙な距離感を保つクレバーな戦略と、軍隊式の猛烈なハードワークと、顧客の半歩先を進み続けるというイノベーション志向で、一代にしてファーウェイを作り上げた任正非氏は凄まじい人物だし、ファーウェイ自体も革新的で素晴らしい企業なのは間違いない。常に最悪の事態を想定し続ける、という日本人が一番苦手なことを信条とする任正非氏にしてみれば、今回の米中経済戦争もまた、想定の範囲内なのもしれない。

最強の未公開企業 ファーウェイ: 冬は必ずやってくる

最強の未公開企業 ファーウェイ: 冬は必ずやってくる


それでもファーウェイは中国の企業

でもやはり、ファーウェイは中国の企業なわけで、結局、中国共産党からの「指導」からは逃れられない。昨年の6月に制定された「国家情報法」経由でファーウェイの技術へのアクセスを要求された時、果たしてファーウェイははねつけることができるのかと考えた時、やっぱり情報インフラの根幹をファーウェイに握られるのは、危ないと考えてしまう。

「まさか、中国がここまでやるとは……」。2017年6月28日に中国で施行された新法の内容に、日米の安全保障関係者は言葉を失った。新法の名は「国家情報法」。効率的な国家情報体制の整備を目的に掲げ「いかなる組織及び個人も、国の情報活動に協力する義務を有する」(第7条)と明記する。


ファーウェイが中国の企業で、中国を共産党が牛耳り続ける限り、やっぱり西側諸国は締め出さざるを得ない。