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【読了】『FACTFULNESS(ファクトフルネス)』ハンス・ロスリング

副題『10の思い込みを乗り越え、データを基に世界を正しく見る習慣』

1月1日に Kindle版が発売されたので、 正月三ヶ日でのんびり読了。

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FACTFULNESS(ファクトフルネス) 10の思い込みを乗り越え、データを基に世界を正しく見る習慣

FACTFULNESS(ファクトフルネス) 10の思い込みを乗り越え、データを基に世界を正しく見る習慣

  • 作者: ハンス・ロスリング,オーラ・ロスリング,アンナ・ロスリング・ロンランド,上杉周作,関美和
  • 出版社/メーカー: 日経BP社
  • 発売日: 2019/01/11
  • メディア: 単行本
  • この商品を含むブログを見る
FACTFULNESS(ファクトフルネス)10の思い込みを乗り越え、データを基に世界を正しく見る習慣

FACTFULNESS(ファクトフルネス)10の思い込みを乗り越え、データを基に世界を正しく見る習慣

  • 作者: ハンス・ロスリング,オーラ・ロスリング,アンナ・ロスリング・ロンランド
  • 出版社/メーカー: 日経BP社
  • 発売日: 2019/01/01
  • メディア: Kindle版
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目次

イントロダクション
第1章 分断本能
「世界は分断されている」という思い込み
第2章 ネガティブ本能
「世界がどんどん悪くなっている」という思い込み
第3章 直線本能
「世界の人口はひたすら増える」という思い込み
第4章 恐怖本能
「実は危険でないことを恐ろしい」と考えてしまう思い込み
第5章 過大視本能
「目の前の数字がいちばん重要」という思い込み
第6章 パターン化本能
「ひとつの例にすべてがあてはまる」という思い込み
第7章 宿命本能
「すべてはあらかじめ決まっている」という思い込み
第8章 単純化本能
「世界はひとつの切り口で理解できる」という思い込み
第9章 犯人捜し本能
「だれかを責めれば物事は解決する」という思い込み
第10章 焦り本能
「いますぐ手を打たないと大変なことになる」という思い込み
第11章 ファクトフルネスを実践しよう
おわりに
付録・脚注・出典

引用

位置: 167

一般人の平均スコアを下回り、とんでもなく低い点数をとったノーベル賞受賞者や医療研究者もいた。優秀な人たちでさえ、世界のことを何も知らないようだ。

位置: 176

チンパンジーは適当にバナナを拾うだけで、高学歴の人たちに勝てる。

位置: 187

たとえば、カーナビは正しい地図情報をもとにつくられていて当たり前だ。ナビの情報が間違っていたら、目的地にたどり着けるはずがない。同じように、間違った知識を持った政治家や政策立案者が世界の問題を解決できるはずがない。世界を逆さまにとらえている経営者に、正しい経営判断ができるはずがない。世界のことを何も知らない人たちが、世界のどの問題を心配すべきかに気づけるはずがない。

位置: 231

あなたは、次のような先入観を持っていないだろうか。 「世界では戦争、暴力、自然災害、人災、腐敗が絶えず、どんどん物騒になっている。金持ちはより一層金持ちになり、貧乏人はより一層貧乏になり、貧困は増え続ける一方だ。何もしなければ天然資源ももうすぐ尽きてしまう」  少なくとも西洋諸国においてはそれがメディアでよく聞く話だし、人々に染みついた考え方なのではないか。わたしはこれを「ドラマチックすぎる世界の見方」と呼んでいる。精神衛生上よくないし、そもそも正しくない。

位置: 265

瞬時に何かを判断する本能と、ドラマチックな物語を求める本能が、「ドラマチックすぎる世界の見方」と、世界についての誤解を生んでいる。

位置: 278

健康な食生活や定期的な運動を生活に取り入れるように、この本で紹介する「ファクトフルネス」という習慣を毎日の生活に取り入れてほしい。訓練を積めば、ドラマチックすぎる世界の見方をしなくなり、事実に基づく世界の見方ができるようになるはずだ。たくさん勉強しなくても、世界を正しく見られるようになる。判断力が上がり、何を恐れ、何に希望を持てばいいのかを見極められるようになる。取り越し苦労もしなくてすむ。

位置: 342

人は誰しも、さまざまな物事や人々を2つのグループに分けないと気がすまないものだ。そして、その2つのグループのあいだには、決して埋まることのない溝があるはずだと思い込む。これが分断本能だ。

位置: 582

人はドラマチックな本能のせいで、何事も2つのグループに分けて考えたがるからだろう。いわゆる「二項対立」を求めるのだ。良いか悪いか、正義か悪か、自国か他国か。世界を2つに分けるのは、シンプルだし直感的かもしれない。しかも双方が対立していればなおドラマチックだ。

位置: 773

1997年頃、インドと中国の両方で、人口の42%が極度の貧困に陥っていた。だが2017年までに、極度の貧困率はインドで12%までに低下。20 年前と比べ、2億7000万人が極度の貧困から脱した。一方中国では、同じ期間に極度の貧困率は0.7%に低下。約5億人が極度の貧困を脱した。

位置: 927

戦争、飢饉、自然災害、失政、腐敗、予算削減、難病、大規模リストラ、テロ事件。世界はいつだって悪いニュースのオンパレードだ。反対に、ゆっくりとした進歩は、どれほど大規模であっても、何百万という人に影響を与えたとしても、新聞の一面に載ることはない。もしも記者が「航空機、無事着陸」「農作物の収穫、また成功」といった記事を書こうものなら、すぐに会社をクビになるだろう。

位置: 1,018

良い変化のほうが悪い変化より多かったとしても、良い変化はあなたの耳には入ってこない。あなたが探すしかない。

位置: 1,117

人口が増え続けるという勘違いも、世界やわたしがエボラになかなか気づかなかったことも、もともとの原因は「直線本能」にある。これは、グラフが直線を描くと思い込んでしまう本能だ。

位置: 1,326

子供が確実に生き延びられると気づいた親にとって、たくさんの子供をつくるべき理由は、もはやない。

位置: 1,419

何かの現象をきちんと理解するには、グラフの形をきちんと知ろう。そして、グラフで示されていない部分がどうなっているかを、不用意に憶測しないこと。さもなくば、間違った結論や手段にたどり着いてしまう。

位置: 1,479

頭が恐怖でいっぱいになると、事実を見る余裕がなくなってしまう。

位置: 1,484

わたしたちの頭の中と、外の世界のあいだには、「関心フィルター」という、いわば防御壁のようなものがある。この関心フィルターは、わたしたちを世界の雑音から守ってくれる。もしこれがなければ、四六時中たくさんの情報が頭の中に入ってきて、何もできなくなってしまうだろう。  そして、関心フィルターには10個の穴があいている。それぞれの穴は、この本で紹介する本能と対応している。「分断本能の穴」「ネガティブ本能の穴」「直線本能の穴」などだ。

位置: 1,495

めったに起きないことのほうが、頻繁に起きることよりもニュースになりやすいからだ。こうしてわたしたちの頭の中は、めったに起きないことの情報で埋めつくされていく。注意しないと、実際にはめったに起きないことが、世界ではしょっちゅう起きていると錯覚してしまう。

位置: 1,542

現在、「世界は危険だ」という主旨のニュースは、昔よりも効果的に配信されるようになった。一方で、現在の世界は、人類史上類を見ないほど平和で安全だ。これって、ちょっとおかしくないだろうか?

位置: 1,629

2016年には、40000万機の旅客機が、死者をひとりも出さずに目的地に到着した。死亡事故が起きたのはたったの10機。もちろんのことながら、メディアが取り上げたのは、全体の0.000025%でしかない、この10機のほうだった。安全なフライトがニュースの見出しを飾ることはない。

位置: 1,815

この章では、多くの人が恐れているものについて解説してきた。全死亡数の0.1%を占める自然災害、0.001%を占める飛行機事故、0.7%を占める殺人、0%を占める放射線被ばく、0.05%を占めるテロなどだ。

位置: 1,919

過大視本能は、2種類の勘違いを生む。まず、数字をひとつだけ見て、「この数字はなんて大きいんだ」とか「なんて小さいんだ」と勘違いしてしまうこと。そして、ひとつの実例を重要視しすぎてしまうこと。

位置: 2,159

ひとつしかない数字をニュースで見かけたときは、必ずこう問いかけてほしい。

  • この数字は、どの数字と比べるべきか?
  • この数字は、1年前や10年前と比べたらどうなっているか?
  • この数字は、似たような国や地域のものと比べたらどうなるか?
  • この数字は、どの数字で割るべきか?
  • この数字は、合計するとどうなるのか?
  • この数字は、ひとりあたりだとどうなるのか?
位置: 2,259

妊娠するとほぼ2年間生理がこない。生理用ナプキンのメーカーには、ありがたくないことだ。だから、世界中で女性ひとりあたりの子供の数が減っていることは、メーカーにとって喜ばしいことだし、当然知っておくべき事実でもある。

位置: 2,277

世界中のほぼすべての人が消費者になりつつある。間違ったイメージにとらわれて、世界のほとんどの人は貧しすぎて何も買えないと思い込んでいると、史上最大のビジネスチャンスを見逃してしまう。

位置: 2,574

ヨーロッパ人の多くは、欧州文化はアフリカやアジア文化より優れていると勘違いしているし、アメリカの消費文化を見下して優越感に浸っている。

位置: 2,621

「すべてはあらかじめ決まっている」という思い込み、つまり宿命本能のせいで、アフリカが西洋に追いつけるということを、人はなかなか受け入れられない。アフリカの進歩に気づいたとしても、「万にひとつの幸運が続いただけ」とか「どうせまたすぐに貧困や紛争に苦しむだろう」と思ってしまうのだ。

位置: 2,730

アジアやアフリカの国々で見かける「男らしさ信仰」は、アジアの価値観でもアフリカの価値観でもない。イスラム教の価値観でもない。東洋の価値観でもない。それは、たった60年前のスウェーデンであたりまえだった頑固オヤジの価値観だ。社会と経済が進歩すれば、そんな価値観は消えてなくなる。スウェーデンでもなくなった。変わらない文化などない。

位置: 2,894

頭がいいからと言って、世界の事実を知っているわけではない。数字に強くても、教育レベルが高くても、たとえノーベル賞受賞者でも、例外ではない。その道のプロは、その道のことしか知らない。

位置: 3,088

民主主義でなければ経済は成長しないし国民の健康も向上しないという説は、現実とはかけ離れている。民主主義を目指すのは構わない。だが、ほかのさまざまな目標を達成するのに、民主主義が最もよい手段だとは言えない。

位置: 3,152

なにか悪い事が起きたとき、単純明快な理由を見つけたくなる傾向が、犯人捜し本能だ。

位置: 3,161

わたしたちは犯人捜し本能のせいで、個人なり集団なりが実際より影響力があると勘違いしてしまう。

位置: 3,355

社会や経済の発展が止まっているのは、とてつもなく破壊的なリーダーがいたり、紛争が起きているほんの少数の国だ。それ以外の場所では、悲しいくらいに無能な大統領のいる国でも進歩している。一国のリーダーなんてそれほど重要じゃないんじゃないかと思ってしまうほどだ。おそらくその見方は正しい。国を進歩させるのは、社会を築いてくれる数多くの人々だ。

位置: 3,406

どんなことであっても、ひとりの人やひとつのグループだけを責めないようにしよう。なぜなら、犯人を見つけたとたん、考えるのをやめてしまうからだ。そして、ほとんどの場合、物事ははるかに複雑だ。だから、犯人よりもシステムに注目しよう。

位置: 3,654

世界の見方を歪めてしまう最悪の本能のひとつが、焦り本能だ。ほかの本能についても、この本の中で最悪だと言ってしまったが、焦り本能だけは特に注意したほうがいい。もしかすると、ほかのすべての本能も焦りに含まれるかもしれない。

位置: 3,857

謙虚であるということは、本能を抑えて事実を正しく見ることがどれほど難しいかに気づくことだ。自分の知識が限られていることを認めることだ。堂々と「知りません」と言えることだ。新しい事実を発見したら、喜んで意見を変えられること

位置: 3,861

好奇心があるということは、新しい情報を積極的に探し、受け入れるということだ。自分の考えに合わない事実を大切にし、その裏にある意味を理解しようと努めることだ。答えを間違っても恥とは思わず、間違いをきっかけに興味を持つことだ。

位置: 3,880

民族衣装の代わりに、子供たちにドル・ストリートを見せたほうがいい。普通の人たちがどんな暮らしをしているかを教えよう。もしあなたが教師なら、子供たちをウェブ上のドル・ストリートに「旅行」させてほしい。同じ国の中の違いや、違う国のあいだの共通点を子供たちに見つけさせよう。

位置: 3,966

世界中のすべての人が、事実に基づいて世界を見る日がいつかやって来るだろうか? 大きな変革はなかなか想像できないものだ。でも、そんな日がやってきてもおかしくないし、いつかきっとやってくると思っている。理由は2つ。ひとつは、正確なGPSが道案内の役に立つのと同じで、事実に基づいて世界を見ることが人生の役に立つからだ。もうひとつは、もっと大切なことだ。事実に基づいて世界を見ると、心が穏やかになる。ドラマチックに世界を見るよりも、ストレスが少ないし、気分も少しは軽くなる。ドラマチックな見方はあまりにも後ろ向きで心が冷えてしまう。

位置: 4,171(翻訳者あとがきより、関美和)

ですが、この本が世の中に残る一冊になるだろうと考える理由は、この本の教えが「世界の姿」だけではなく「自分の姿」を見せてくれるからです。

位置: 4,190(翻訳者あとがきより、上杉周作)

事実に基づかない「真実」を鵜呑みにしないためには、情報だけでなく、自分自身を批判的に見る力が欠かせません。「この情報源を信頼していいのか?」と問う前に、「自分は自分を信頼していいのか?」と問うべきなのです。

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FACTFULNESS(ファクトフルネス) 10の思い込みを乗り越え、データを基に世界を正しく見る習慣

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  • 作者: ハンス・ロスリング,オーラ・ロスリング,アンナ・ロスリング・ロンランド,上杉周作,関美和
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